----コレステロールを下げる薬物----  
 
・HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)・・・メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール、リバロなど  
・陰イオン交換樹脂・・・・コレバイン、クエストラン  

・プロブコール・・・・ロレルコ、シンレスタール

 
   
  ----中性脂肪を下げる薬物----  
   
  ・フィブラート系製剤…ベサトールSR、リパンチル
 
  ・ニコチン酸製剤…コレキサミン、ペリシット  
  ・エイコサペンタエン酸…エパデールS、エパデール  
   
   今,なぜスタチン系の薬がもてはやされているのでしょうか。それはコレステロール低下作用以外に抗動脈硬化作用が明らかで心筋梗塞や狭心症といった病気の発症も予防し,発症した人の長期予後も改善することがわかってきたからです。高脂血症の正常化は動脈硬化で狭くなった血管を開く効果も期待させてくれます。
 しかし,薬には必ず光の部分と陰の部分を持ち合わせています。今飲んでいる薬で影響を受けることがあるのかどうか検討して使い始めることが肝要だと思います。
 
   
 
患者カテゴリー 脂質管理目標
冠動脈疾患

LDLコレステロール以外の

主要危険因子

TC
(総コレステロール)

LDL-C(LDL
コレステロール)
HDL-C(HDLコレステロール) TG
(中性脂肪)
なし 0 240未満 160未満 40以上 150未満
なし 1ないし2 220未満 140未満
なし 3ないし4 200未満 120未満
あり   180未満 100未満
 
  危険因子: 加齢(男性45歳、女性55歳以上)、高血圧、糖尿病、喫煙  
  冠動脈疾患の家族暦、低HDLコレステロール血症       (日本動脈硬化学会,2000)  
   
  そして、上の表に示したように、患者さんそれぞれの危険因子に合わせて最良の治療プログラムをたてるようにしてゆきます。ただ、最近の傾向として、LDLコレステロールをもっと下げたほうが予後がよいという報告が続いており、危険因子を多く持つ方は積極的な治療が望まれます。  
   
 
[動脈硬化と高脂血症の正しい理解]  [治療法1・・・食事療法/運動療法]  [高脂血症の治療法1・・・薬物療法]

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